今回、旅の情報としてネットで観光地を調べましたが、このキースへリング美術館はまだあまり観光スポットとしては紹介されていませんでした。
たまたま3日目の天候が雨となり、清里高原へ行ったものの、何も景色が見えず。そしてどこへ行こうかググっていたら出てきた美術館です。若い頃、私は一時期キースへリングが好きでしたが、しばらく忘れていたので、なつかしさもあり行ってみることに。清里高原から車で2-30分ほどかかったかと思います。
マイナスイオン漂う森の中にあり、現代建築の建物がおしゃれです。
中に入ると、これまたスタイリッシュなスタッフさんがいて、館内を説明してくれます。さてさて、足を踏み入れていくとしましょう。まずはこんな感じです。
そして、写真が撮れない展示室を抜けると、写真が撮れる場所に来ました。まさに、キースの世界
キースがどんな人かはこの美術館のページで確認できますが、あらためて驚くのはわずか30年強で亡くなっていることです。
それにしても、この中村キースへリング美術館は誰の持ち物なんだろうか?
キースへリングって日本に家族がいるのかな? なんで中村キースへリングなんだ?
さすがに、日本に家族はいないでしょって思いながらググってみると、なんとこの中村さんと言う方は、東証1部のシミックホールディングスの会長さんでキースへリングに衝撃を受け、その後ビジネスで成功するとご褒美としてキースの絵を買い集めてきたそうだ。 それにしてもどんだけお金持ちなんや。
キースの作品のみ展示している美術館は、世界的に唯一だとか。
中村和男さんについてはこの記事が参考になりました。
話をキースに戻すと、キースへリングの人生はすさまじいです。もともとは漫画家の父親の影響もあり、絵を描くことが好きな田舎の少年。そしてアートは富裕層だけのものではないという社会派的な思いからニューヨークの地下鉄という公共機関に落書きをしだしたのが美大生時代。1980年代をいっきに駆け抜けたアーティストであり、時代の申し子。
僕はアートがプロパガンダであると思わない。アートは魂を解き放ち、想像力を掻き立て、人々がさらに先へ進めるように勇気づけるものであるべきだ。アートは人間を操作するのではなく祝福する。(1978年10月14日[キースへリングジャーナル」より)
キースへリングとアメリカの当時の世相が良くわかるのはこちらの動画
わずか30数年の人生を、本当に太く短く生きて、そして後世に長く残っていく人ですね。スティーブ・ジョブズに似ているなと思いました。