目次
動詞があれば文とみなす。
以下は立派な文なのだ!
走る。
広い。
ペンです。
語をどう並べるかが、文法です。
品詞とは
文中の働きに基づいて語を分類したものを品詞と言い、10品詞ある。
自立語・詞(動詞、形容詞、形容動詞、名詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞)、と付属語・辞(助動詞、助詞)
名詞
人(この人)、モノ(これ)、事態(このこと)、場所(ここ)、方向(このほう)、時間(このとき)
それはみんなが知っていることです。
彼がここにいるはずがない。
動詞
3タイプの活用
語尾「る」以外は必ず1段。(「帰る」例外)
I 5段活用(子音動詞、強変化動詞) Ⅱ 上一段、下一段活用(母音動詞、弱変化動詞) Ⅲ カ行、サ行変格活用
受身形:れる 使役形:せる
動詞、形容詞には普通体と丁寧体がある。
書く、書きます
Ⅰグループ(2グループと間違えやすい)動詞
-iる :知る、走る、入る、切る、要る
-eる :帰る、減る、しゃべる
動詞活用の見分け方
- 「-aない」 → 1グループ 「-aない」以外 → 2グループ
- 「-eます」→ 2グループ 「-iます」→ 1か3グループ
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | |||||||||||
5段 | 1段 | 不規則 | |||||||||||
語幹 | 書 | 読 | 起 | 食 | (なし) | (なし) | |||||||
来る | する | ||||||||||||
未然形 | ない、ず | か | a | ま | a | き | i | べ | e | こ | し | ||
連用形 | ます | き | i | み | i | き | i | べ | e | き | し | ||
終止形 | 。 | く | u | む | u | きる | i | べる | e | く | する | ||
連体形 | とき、こと | く | u | む | u | きる | i | べる | e | く | する | ||
仮定形 | ば | け | e | め | e | きれ | i | べれ | e | くれ | すれ | ||
命令形 | ! | け | e | め | e | きろ | i | べろ | e | こい | しろ | ||
意向形 | う | こ | o | も | o | きよ | i | べよ | e | こよ | しよ |
形容詞
-
イ形容詞
- ナ形容詞
他の自立語について、補助的な役割を持つ形容詞:食べやすい、住みよい、去りがたい、ほしい、づらい、にくい など。
ないの種類
ここにあった本がない(形容詞)
彼は貧しくない(補助形容詞)
彼は貧乏でない(補助形容詞)
彼はコーヒーを飲まない(助動詞)
日本は平和だ (形容動詞:平和な日本)
鳩のシンボルは平和だ(名詞:平和のシンボル)
副詞
- 情態副詞 ちょっと、どんどん、にっこり、ガチャンと、きらきら
- 程度副詞 すごく、とても、かなり、ちょっとおいしい、きわめて
- 誘導副詞(陳述副詞) けして ない。 まるで ようだ。
助詞
格助詞、とりたて助詞、並列助詞、終助詞、接続助詞、複合格助詞、間投助詞、
格助詞は9つ:鬼までが夜からデート(を、に、まで、が、より、から、で、へ、と)
が格:主体、対象
を格:対象、起点、通過点
に格:場所、時、到達点、相手、目的、方向
で格:場所、手段方法、原因、理由、主体
と格:任意の会いt、必須の相手、引用
へ格:方向
から格:起点、原料
より格:起点、比較
まで格:到達点
取り立て助詞:は、なら、だけ、こそ、まで、なんか、くらい
並列助詞:と、や、とか、なり、か
接続助詞:と、ご、のに、ので、ため、し
終助詞:か、かしら、かな、よ、さ、ね、よね
複合格助詞:について、に関して、に対して、にとって、によって、と一緒に、のために、として
「は」の用法:主題と対比
「が」の用法:中立叙述と排他
助動詞
添付参照
判定詞
(名詞に接続して、述語を作る) である、だ、です、でございます。
連体詞
名刺を修飾する
例:
ある、さる、とんだ、いかなる
無二の、ほんの、この、その、
大きな、おかしな
感動詞
例)あー、キャー、こんにちは、もしもし、ねぇ、ちょっと、せーの
指示詞
こ、そ、あ、ど
接続詞
文と文、節と節、名詞と名詞などを接続する 例)また、しかし
順接(だから、それで)、逆接(しかし、ところで)、並列(および、それに)、対比(一方、または)、転換(さて、ときに)
文の基本構造
こと(命題)+ムード(モダリティ)
おい、どうやら、太郎が花子に告白したみたいだぞ
もしかしたら、この雨あと2時間も続くかもしれないよ
9品詞のまとめ
品詞名 | 特徴 | 活用 | 例 |
動詞 | 述語になり、辞書形は ウ段で終わる |
する | 買う、見る、する |
形容詞 | 述語になり、 名詞や述語を修飾する |
する | 高い、古い、 愉快だ、心配だ |
名詞 | 述語(名詞+だ)になり、 格助詞が付き、主語や 目的語になる |
しない | 家、富士山、 2匹、わたし、 これ、こと、ところ |
副詞 | 連用修飾語になる | しない | じっと、にこにこ、 もっと、けっして、まさか |
連体詞 | 連体修飾語になる | しない | あらゆる、ある、とんだ |
接続詞 | 文と文の接続をする | しない | だから、それで、 しかし、けれども、 および、一方、さて |
感動詞 | 独立語となる | しない | あら、おや、もしもし |
助動詞 | 動詞、形容詞、名詞など の後について、さまざまな 述語を形成する |
する | らしい、はずだ、のだ、 ものだ、べきだ |
助詞 | 名詞や述語の後について さまざまな意味を添える |
しない | 格助詞、連帯助詞、 取り立て助詞 並列助詞、接続助詞 終助詞 |
形容詞の活用
辞書形 | ナイ形 | タ形 | 副詞形 | テ形 | タラ形 | 仮定形 | |
イ形容詞 | 重い | 重くない | 重かった | 重く | 重くて | 重かったら | 重ければ |
良い | 良くない | 良かった | 良く | 良くて | 良かったら | 良ければ | |
ナ形容詞 | 便利 | 便利ではない | 便利だった | 便利に | 便利で | 便利だったら | 便利なら |
名詞+判定詞 | 学生だ | 学生ではない | 学生だった | 学生に | 学生で | 学生だったら | 学生なら |
文の組み立て
文の種類:名詞文、形容詞文、動詞文
名詞+格助詞=補語(補足語)
格助詞は名詞の後ろにつく(9種類:が、を、に、から、で、へ、と、まで、より)
ハガ構文:像は鼻が長い (主題は像、鼻が長いは説明) 像はの「は」は、格助詞ではない。
その他の助詞:今日のね、授業はね の「ね」は間投助詞
自動詞と他動詞
日本語:自然中心の発想 –> 自動詞が豊富 欧米語:人間中心の発想
自動詞:
日本語自動詞 | 英語(他動詞文) | |
驚いた | I was suprised. | 他動詞の受身 |
興奮している | I am excitd. | 他動詞の受身 |
富士山が見える | I can see Mt. Fuji. | 他動詞 |
多くの家が地震で崩壊した | Ehe earthquak destroyed many houses |
他動詞 |
自動詞は「を格」の目的語を取らない/他動詞は取る
子供が泣く (自動詞)
歩く、会う、眠る、着く、腐る
子供がスイカを食べる(他動詞)
たたく、踏む、盗む、聞く
特別な自動詞:起点の「を」と 通過点の「を」
家を出る (家が出られるとは言えない)
道を歩く (道が歩かれるとは言えない)
木が倒れる(自動詞)、木を倒す(他動詞)
ドアが開く(自動詞)、ドアを開ける(他動詞)
お借りしていたカメラが壊れてしまいました(自動詞)
お借りしていたカメラを壊してしまいました(他動詞)
自他の対応分類
自動詞 | 他動詞 | |
自他のペア 原因と結果関係のペア |
ビルが建つ 木が倒れる 実が落ちる 火が燃える のどが乾く |
ビルを建てる 木を倒す 実を落とす 火を燃やす のどを乾かせる |
自動詞のみ 自然現象なので原因となる 動作が不要 自己完結型の動作なので 他者への働きかけがない。 |
水が凍る 床を這う 座席に座る 柿が熟す 星が光る |
(なし) |
他動詞のみ 必ずしも対象に変化を 引き起こすわけではない ので対象を主語にした 自動詞を持たない |
(なし) | パンを食べる その人を嫌う 物語を話す 提案を断る |
自他を兼ねる 漢語+するの形式が多い。 中国語には自他の区別なし。 |
議会が解散する 水が分解する 優勝が決定する 渋滞が解消する |
首相が議会を解散する 水を分解する 優勝を決定する 渋滞を解消する |
ペアがないときの代用
自動詞 | 他動詞 | |
自他のペア | 止まる | 止める |
自動詞 | 走る 車が走行する |
走らせる(使役形) 車を走行させる |
他動詞 | 読ませる(受身形) | 読む |
自他動詞 | 解散する | 解散する |
ヴォイス
ヴォイスとは、動詞を表す動きについて、異なる立場から表される文法形式のことを言います。
受身文
- 直接受身文(を格がなく、他動詞による受身文)
- 間接受身文(を格がなく、自動詞による受身文)
- 間接受身文(を格があり、主語と目的語との間に所有、身体関係がない)
- 持ち主受身(を格があり、主語と目的語との間に所有、身体関係がある)
一人娘に家出され、両親は途方にくれた。 | 間接受身文 |
裕子さんは友だちに傷つけられ、悲しい思いをした。 | 直接受身文 |
山田さんは職場の同僚にたばこを吸われて迷惑している。 | 間接受身文 |
太郎はカメラを壊されて、怒った。 | 持ち主受身文 |
普通文:太郎が次郎の財布を盗んだ
直接受身:次郎の財布が太郎に盗まれた
間接受身(迷惑受身):次郎は太郎に財布を盗まれた
太郎が次郎を殴った(辞書形)
次郎が太郎に殴られた(受身形、直接受身)
次郎が太郎から殴られた(受身形、直接受身)
雨が降った
雨に降られた
使役文
- 強制
- 容認
- 原因
- 責任
- 謙譲
接待で帰りが遅い夫はいつも妻をいらいらさせる。 | 責任の用法 |
その他のヴォイス
- 使役受身文(強制される動作)勉強させられる。芸をさせられる。
- 可能構文(動作実現の能力)マイクは5ヶ国語を(が)話せる
- 自発構文(自然に起きる事態)見える。-だと思われる。泣ける。
- 授受表現(モノや恩恵の授受)あげる、くれる、もらう。
子音動詞 (五段動詞)
母音動詞(上一段、下一段)
不規則動詞(カ変、サ変動詞)
やりもらい(授受、受益)動詞
あげる、やる、さしあげる
もらう、いただく
くれる、くださる
授受表現
物の授受
夫が妻に花をあげる -->妻が夫に花をもらう。
夫が私に花をくれる -->私が夫に花をもらう。
恩恵の授受
鈴木さんがトムさんに日本語を教えてあげる -->トムさんが鈴木さんに日本語を教えてもらう。
ウチとソトの関係
〇学生が先生に花をあげた
×学生が先生に花をくれた
×学生が私に花をあげた
〇学生が私に花をくれた
テンス(時制)
- 絶対テンス:単文、複文の主節(動き動詞のル形は未来、状態性述語のル形は現在となる。
- 相対テンス:複文における従属節は相対テンスとなる。
- 恒常的表現(ル形)
- 現在完了のタ形
- 特殊なタ形
アスペクト
アスペクトとは、動きの開始前から終了後までのそれぞれの段階を示す文法手段。
金田一の動詞分類
- 状態動詞 ル形で現在の状態を表す。 例)要る、熱すぎる、わかる、似合う、ある、すぎる
- 継続動詞 テイル形で動きの進行を表す。例)飲んでいる、降っている、焼いている、苦しんでいる、電話している
- 瞬間動詞 テイル形で動きの結果の状態を表す 例)割れている、焦げている、曇っている、卒業している
- 第4種の動詞:テイル形で状態の継続を表す。通常ル形で使用されない。例)ひょろひょろしている、しゃれている、ばかげている、優れている、そびえている、ありふれている
ムード
こと + ムード
- 対事的ムード:と思う、かもしれない、はずだ
- 対人的ムード:ませんか、ください、てもいい、か、だろう
- 断定のムード:穏やかだ、うれしい、動物である
- 意志のムード:一人称で表されると意志のムードになる。例)私はアメリカへ留学する。
- 確信のムード:はずだ、にちがいない
- 疑問氷解のムード:なーんだ、うまいはずだ。
- 説明のムード:ちょっと僕にも貸して。犬が好きなんだ。
- 発見、命令のムード:あ、そうか。こうすればいいんだ。もっと早く走るんだ
- 言い換えのムード:つまり栄転するってわけだ
- 推量のムード:らしい、ようだ、みたいだ、そうだ
- ↓とは別
- 典型のらしい:男らしい人、サラリーマンらしい格好
- 比喩のようだ:まるで人の顔のようだ
- 伝聞のそうだ:辞書形に接続 韓国ドラマが好きだそうだ
- 当然、回想、勧めのムード:ものだ、ことだ
- 所有のものだとは別、主語の名詞を受けることだとは別
- 義務、必要のムード:べきだ、なければならない
- 当然の道理のなければならないとは別:もう届いていなければならない
- その他のムード:も、こそ、でも、だけ、ばかり、のみ、さえなどの「とりたて助詞」
複文の構造
主従関係の節3つ
- 名詞修飾節:名詞につながる
- 私はこの間読んだ小説にとても感動した。
- 補足節:の、こと、と、ように、か、かどうか、などにつながる
- 私は花子が公園にいたのを見た。
- 副詞節:接続助詞などにつながり、主節の述語にかかる と、ば、たら、なら
- 私は寝坊したので、会社に遅れた。
並列節:2つの節が対等な関係 例)昨日は雨が降って、今日は風が吹いた。
名詞修飾節の内と外
首相は衆議院を解散する決断を下した。 | 外 | (付随名詞節)=事態との関わり |
衆議院を解散する首相に避難の声が上がった。 | 内 | 首相が衆議院を解散する |
今回の事件が冤罪であるという証拠 | 外 | (付随名詞節) |
枯葉を焼く山から煙があがった | 内 | 山で枯葉を焼く |
姉が引いているバイオリンはドイツ製だ | 内 | 姉がバイオリンを弾く |
放送内容が不適切であるという苦情が届いた | 外 | (内容補充節)=の関係 |
父が振り向いた向こうに母がいた | 外 | (相対名詞節) |
被修飾名詞の意味への制限
- 限定用法:両親が送ってくれた食料品
- 非限定用法:日本1の山である富士山
ダイクシス
発話の場にいないと十分に理解できない性質、特徴のこと。日本語では直示と訳されます。 例)そこで一杯飲もう。
助動詞の分類
名詞述語文
母の実家は浜松だ | うなぎ文(はしょり文) |
コアラは夜行性の動物だ | 措定分(そていぶん) |
これが私の求めていたものだ | 指定文 |
同じ形式でも種類が違うもの
「が』の種類
私が行きます | 格助詞 | 主体 |
夏は暑いが冬は暖かい | 接続助詞 | 逆接 |
夏は暑い。が、冬は暖かい | 接続詞 | 逆接 |
「の」の種類
学校の図書館で勉強した | 連体助詞 | 連体修飾 |
その黄色いのをください | 準体助詞 | 名詞の働き |
そうなんですの | 終助詞 | 軽い断定 |
行くの行かないのと大騒ぎする | 並列助詞 | 並列 |
ポイント
普通形 + のだ、そうだ、んだ、んです
ます形 + たい
て形 + いいですか?