問題1
【接辞の追加による品詞変化】
欲しい(形容詞)–> 欲しがる(動詞)
大きい(形容詞)–> 大きさ(名詞)
意識(名詞)–> 意識的(形容詞)
【連体詞】
1,「この」は活用できないので連体詞
2,「あらゆる」は活用できないので連体詞
3,「いろんな」は活用できないので連体詞
4,「わが」は活用できないので連体詞
5,「同じ」は活用できる。同じだ、同じに。→ナ形容詞
【言語の類型】
1,韓国語 →膠着語
2,中国語 →孤立語
3,トルコ語 →膠着語
4,日本語 →膠着語
5,フィンランド語→膠着語
【状態性の述語】
1.動き動詞 1) 動作動詞(走る、割る、飲む、揺れる) 2)変化動詞(変わる、割れる、死ぬ)
2.状態性述語 1) 状態動詞(ある、要る、実在する、由来する)2) 形容詞(明るい、静かだ、赤い、穏やかだ)
3) 名詞述語(子供だ、医者だ、山だ)
状態動詞は、主節においてル形で「現在」を表し、非状態動詞はル形で「未来」を表す、と思います。
状態動詞の例…あそこに船が見える。(現在)
非状態動詞の例…来年の春、ニューヨークに行く。 (未来)
【異音】
異音とは、意味が変わらない別の音。
自由異音とは、異音が現れる条件が決まっていない異音。
条件異音とは、異音が現れる条件が決まっている異音。
【形式主義、機能主義】
小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)によると、
『言語研究には、大きく分けて、形式主義的なものと機能主義的なものとがある。形式主義は、言語そのものの仕組みを明らかにしようとするもので、ソシュール、ブルームフィールド、チョムスキーの研究はここに属する。これに対して、機能主義は、言語が具体的な場面・文脈でどのように用いられるかを明らかにすることを目ざす。言語現象の総体を明らかにするためには、この両方の立場の研究がそろわなければならない。機能主義的な研究は、以前から少しは行われてきたが、1970年ごろから社会言語学、語用論の形で急に活発に行われるようになった』
【規範主義、記述主義】
言語学には、表現の正しさを重視する規範主義的な立場と現実の使用実態を重視する記述主義がある。
【内容言語統合型学習(CLIL)】
上智大学とCLIL CLIL導入への軌跡と実践によると、
CLIL(内容言語統合型学習)は、イマージョンとCBI(Content-Based Instruction、内容重視の言語教育)の中間で、科目教育と語学教育の両方の習得を目指すもの。非母語で科目を学ぶことで、科目内容・語学力・思考力・協同学習という四つの要素をバランスよく育成する教育法。
問題3
【らぬき言葉】
五段活用の動詞は、下一段活用の動詞に変化することで、可能動詞になる。
例)飛ぶ→飛べる 書く→書ける 行く→行ける
一方で、一段動詞で可能の意味を表すには、「ラレル」と使わければならない。
例)食べる→食べられる 見る→見られる 出る→出られる
「ラレル」には、自発・受身・尊敬という意味もありますから、「ラレル」が可能の意味を表しているのか、他の意味を表しているのか判別し難い場合があります。
例)先生はタイ料理を食べられた。
→可能(辛くて食べることができないかもと思っていたけれど食べることができた)なのか尊敬なのか、分からない。
そこで、
一段動詞でもレルを使って、五段動詞みたいに可能動詞化してしまえば、他の意味はないかがわかる。
例)食べる→食べれる 見る→見れる 出る→出れる
例)先生はタイ料理を食べれた。
→先生はタイ料理を食べることができた、という意味が明確になりました。
文法的に正しくないと言われ、「有識者」の方々から「若者の言葉の乱れ」であると苦言を呈されてきた可哀想な「ら抜き言葉」だが、実際は上の通り「ら抜き言葉」のほうが合理的なので、次第に優勢となり、最新(2015年度)の文化庁【国語に関する世論調査】では、とうとう「ら抜き言葉」が多数派となったよう。
【学習者の誤用(母語の干渉、負の転移)】
日本語の可能表現は動作主体による実現能力を表す場合に使う。
例1) 私はロシア語が話せます。
日本語の可能表現は動作主体によらない実現能力を表す場合には使えない。
例2) この薬を飲めば、病気はすぐに治れますよ。☓
→動作主体ではなく薬の実現能力。
世界的には動作主体によらない実現能力を表す場合にも可能表現が使える言語もある。可能表現が使える範囲は言語によって異なる。
日本語は主題優勢型言語と言われており、格成分や名詞句に含まれる要素以外のものでも主題になる。
主語とは、文の成分の一つ。文の中で、「何がどうする」「何がどんなだ」「何が何だ」における「何が」を示す文節をいう。(スーパー大辞林3.0)
主格とは、文や句の中で主語を表す格。(スーパー大辞林3.0)
格とは、名詞・代名詞などが、文中で他の語に対してもつ関係。日本語では、「が・の・に・を」などの格助詞が格の関係を示す。(スーパー大辞林3.0)
名詞句とは、文の一部を構成する一連の語で、全体として一つの名詞と同じはたらきをするもの。(スーパー大辞林3.0)
「母は誕生日になると私にケーキを焼いてくれた」は、母について述べているので、主題は「母」で名詞句
「少し高いがスマートフォンは新しいのが良い」は、スマートフォンについて述べているので、主題は「スマートフォン」で名詞句。
「あの笑顔は何かいいことがあったに違いない」は、あの笑顔について述べているので、主題は「あの笑顔」です。連体詞+名詞。
「課長には明日の会議で私が報告しておきます」の主題が表面にあらわれない陰題。
【意志動詞、無意志動詞】
食べるは意志動詞、降るは無意志動詞。
「僕は食べる」「僕が食べる」OK
「雨が降る」「雨は降る」OK
【従属節の種類】
①副詞節…理由・目的・条件などを表す節で、述語や主節全体を修飾する
例1)彼女はあまり勉強しなかったのに、試験に合格した。
②連体修飾節…体言を修飾する。
例2)猫が集まる公園
猫は集まる公園☓
③補足節…補足語の一部になっていうような節。節全体が名詞となるので名詞節ともいう。
例3)猫が昨日かつお節を食べたのは確かだ。
猫は昨日かつお節を食べたのは確かだ。☓
従属節内で「は」が使えるかどうかは、従属節の種類による
「従属節の内部に収まる主語には『が』を使い、後の述語にかかるような主語には『は』をつかう」
→例1)彼女はあまり勉強しなかったのに、試験に合格した。
「対比を表すときには『は』をつかう。また、『ほかならぬ〜』『まさにこの』などの意味を表すときには『が』を使う」
→例4)犬は来たのに、猫は来ない。
【強い格、弱い格】
・強い格(ガ格、ヲ格)の特徴
話し言葉では格助詞を省略することが多い。
例)お腹(が)減った。
解説(を)書いてます。
・弱い格(ト格、デ格、カラ格など)
格助詞を省略しないのが普通。
【各言語の主題の表示方法】
英語は強弱アクセントを持つ言語で主語優勢言語。基本的に主題と主語が一致する。
韓国語は日本語と同じ膠着語であり、主題を表す助詞を持つ。
スペイン語の話題を表す手段は動詞の活用語尾。
中国語の主題を表す手段は語順。
【昔のハ行】
現代日本語のハ行音はかつては両唇破裂音であった。そして奈良時代から平安時代後期にかけて、両唇摩擦音へと変化し、さらに、語頭以外の位置に現れる場合に、ワ行音の発音に近くなっていったと考えられる。
ハヘホは、無声声門摩擦音
バ行音は、有声両唇破裂音
ハ…無声声門摩擦音
ヒ…無声硬口蓋摩擦音
フ…無声両唇摩擦音
なので、調音点が異なる。
スキャフォールディング(足場かけ)とは、独力では無理な場合に援助してあげること
学習者に書かせた記録(ジャーナル)を指導者集団が読み合い、分析することで指導方法などの情報交換を行う。
ルーブリックとは、「目標に準拠した評価」のための「基準」つくりの方法論であり、学生が何を学習するのかを示す評価規準と学生が学習到達しているレベルを示す具体的な評価基準をマトリクス形式で示す評価指標。
ディクトコンポ…文を途中までディクテーションさせ、その続きを考えさせる。
ディクトグロスに期待される効果
暗示的な指導…説明しないで自然に習得できるよう誘導
明示的な指導…学習目標となる言語項目を、学習者がはっきり意識するように説明して教える。
聞いた目標言語を、自分の言葉で書いてみることで、学習者の中間言語と目標言語の認知比較を促せる。
【異文化コミュニケーション】
「異文化を理解するためのシミュレーションゲーム」4例(エコトノス、アルバトロス、バーンガ、バファバファ)
エコノトス:異なる3つの文化グループを設定して国際会議を開き、異文化間の意思決定の類似体験をさせる。
アルバトロス:種族を代表する2名によるロールプレイを見てその文化について気づいてたことをディスカッションする。
バーンガ:グループごとに異なるトランプゲームをおこない、他のグループに入って言葉を使わずにルールを学ぶ。
バファバファ:米国研修会社が開発した異文化疑似体験キット。
α国、β国に分かれ、詳細に設定されたルールに従ってゲームを進める。お互いの国に人を派遣することで、異文化状況を参加者に体験させる。
【誤用】
「電気がついてです」の誤用の説明
自動詞「つく」を活用(イ音便)して「ついて」としているので、自動詞は使えている。
他動詞は「つける」なので、これを用いると「つけて」になる。
一方、電気が今ついた、のではなく、「ついた」結果の状態を表しているので、「ている」を使う必要がある。
【中間言語】
セリンカーによって提唱。第2言語学習者独自の発展途上にある言語体系のこと。 学習者の誤りには規則性が見られ、共通した一連の段階を経て学習する。
【有機性差異仮説】
エックマンによる説。第一言語より有機であれば学習が困難。
【パラ言語】
パラ言語とは、声の出し方、質、間の取り方、イントネーションなど、言語の周辺部分のこと。
修辞的表現…言葉を効果的に使って、適切に表現すること。
行為指示表現…命令・依頼など聞き手に対し何らかの行為を支持するする表現。
交感的言語表現…あいさつや天気の話のように関係を築くための表現で、伝達機能をもたない。
メタ言語行動表現… 言語行動について表現する言語行動。
例)これは余談ですが、
【在留資格】
入国管理局の在留資格一覧表によると、
1,興行は「演劇,演芸,演奏,スポ―ツ等の興行に係る活動又はその他の芸能活動(この表の経営・管理の項に掲げる活動を除く。)」
2,就学は留学に一本化されましたので、日本語教育機関に在籍している者も留学です。
留学は「本邦の大学,高等専門学校,高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)若しくは特別支援学校の高等部,中学校(義務教育学校の後期過程及び中等教育学校の前期課程を含む。)
3,技能実習生の在留資格は「技能実習」です。
研修は「本邦の公私の機関により受け入れられて行う技能等の修得をする活動(この表の技能実習1号,留学の項に掲げる活動を除く。)」
4,定住者は「法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者」
定住者の該当例は「第三国定住難民,日系3世,中国残留邦人等」
【外国人労働者】
「外国人労働者」の2014年時点での状況
1,外国人労働者のうち、労働者派遣・請負事業を行っている事業所に就労しているのは、17万8,802人(外国人労働者全体の22.7%)。
2,外国人労働者数は過去最高の数値を更新したが、78万7,627人です。
3,産業別 にみると、「製造業」が 26.4%を占め、次いで「卸売業、小売業」が 16.6%、「宿泊業、飲食サービス業」が 14.0%、「サービス業(他に分類されない もの)4」が 7.8%。
4,「30人未満事業所」が最も多く、事業所全体の54.6%、外国人労働者全体 の33.9%を占める。