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三越伊勢丹(MI)を調べてみた
伊勢丹と言えば、高島屋や大丸と比べるとやはりおしゃれな感じがします。
新宿には京王百貨店や高島屋もありますが、伊勢丹はなんだかあか抜けている感じがして好きです。
ところが、その伊勢丹が三越とホールディングとなり、もう何年にもなりますが最近の伊勢丹はなんとなく元気がありません。
伊勢丹新宿の店舗レイアウトがリニューアルしたのは3年程前でしょうか? なんだか私には、お金をかけたのに残念な感じでした。
三越伊勢丹(MI)の営業実績
さて、5月発表の実績を見てみましょう。ニュースでは、2019年決算で高島屋、大丸松坂屋の3社中、懸念点が大きいとか。
売上高営業利益率は驚愕の1%台。 業界的にこんなもんだとも言えるのかもしれませんが、大丸松坂屋(JFR)は、全体で8%、百貨店単体でも7%弱で、もっと高かったです。
ただし、三越伊勢丹のすごさは百貨店売上ですね。1兆を超えています。
単位:百万円 | |||
業績状況 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 |
売上高 | 1,256,386 | 1,196,803 | 1,119,191 |
営業利益 | 24,413 | 29,229 | 15,679 |
経常利益 | 27,325 | 31,995 | 19,771 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | -960 | 13,480 | -11,187 |
売上高営業利益率(%) | 1.9 | 2.4 | 1.4 |
ここ3年、代り映えはしませんね。それどころかコロナ影響か、デジタルやIT投資か、経常利益は前年度比60%減です。
三越伊勢丹(MI)のセグメント事業
こうして見ると、まだまだ圧倒的に百貨店ビジネスで不動産事業、金融事業、各々のシェアは、わずか3%強です。
何よりも心配なのは、百貨店業の利益率です。売上利益率は0.2%と、コロナ影響がまだない中でどうしたことでしょう。デジタルへの投資に起因しているでしょうか?
また、なぜかはわかりませんが、通常だとクレジット事業は伸び盛りのはずですが、昨年の優良誤認広告が足を引っ張っているのでしょうか?
三越伊勢丹(MI)のデジタル戦略
MI(三越伊勢丹)では、百貨店大手3社のうちいち早くデジタルシフトを捉えていたように思います。 例えば知らなかったですがオンラインストアを4つも立ち上げています。
化粧品 mecco
オーダーメードシャツ
贈り物サイト
MAKUAKE X MI
どれも、コンセプトはいいのですが、なぜここで買うのかの部分が弱いです。
やはり、MIカードとくっつけた方がいいかもしれません。それによりポイントが貯まるなどないと、消費者のモチベーションは上がりません。
でも、方向性は間違っていないし、危機奪回のチャンスになればいいですね。
三越伊勢丹(MI)は、コロナ影響をどう打破していくか
直近の決算発表では、株主総会で以下のスライドで説明されたようです。ウエブで閲覧することができます。
まず、5月迄の売上に与える影響です。これは競合百貨店も同じ状況でしょうね。
そして、中期計画と紐づけた場合にどう戦略を調整していくかの説明です。
デジタルシフトの加速が死活問題と捉えています。また大丸松坂屋のように不動産ビジネスが強くないので今後流通以外の矢が欲しいところです。
三越伊勢丹(MI)の株価
6ヶ月で振り返ると、コロナ影響を受け、いったん4月初頭に700円台まで上抜けましたが、また低迷した後、徐々に上がっています。800円までの回復は行きそうですね。